Emobileから発売されているPocket wifiについてしばらく前にエントリーを書きましたが、今日2010年3月18日、ソフトバンクがニュースリリースで同じ端末をSoftBankからも発売する事を発表しています。名称もそのまま「Pocket wifi」。実質的な料金はEmobileより若干安くなっており、ちょっと調べてみましたので説明してみます。
SoftBankのプラン
モバイルデータ通信 – 料金プランで設定されている「データ定額ボーナスパック」での契約になる様です。
「データ定額ボーナスパック」は、2枚のSIMカードを使い分ける事で異なるキャリアのサービスを利用する形態です。ちょっとわかりにくいですが契約すると、”データ通信(A)定額USIMカード”と”データ通信(B)従量USIMカード”を受け取る事になります。
“データ通信(A)定額USIMカード”を使った場合
実質的にEmobileのサービスを利用する事になります。よって、接続に用いる設定(APN設定)もEmobile用にしておきます。当然ですが、利用できるエリアもEmobileのサービスエリアとなる為、主要都市から離れるとつながりにくい事が考えられます。
このデータ通信(A)定額USIMカードを使う場合は、データ定額プランの利用となり、最低料金700円〜上限4679円となります。パケット単価は0.042円。700円に16,667パケット分が含まれ、111,405パケット利用すると上限に達します。一切無料データ通信分はありません。
つまり、利用しなくても700円は支払わなければなりませんし、700円となる16,667パケットを超えると0.042円/パケットで従量制的に課金され、最大4679円となります。
“データ通信(B)従量USIMカード”を使った場合
このUSIMカードを使う場合はSoftBankのサービスを利用する事になります。接続できるサービスエリアは明らかにEmobileよりは広いと考えられますが、通信速度に関しては若干劣るかもしれません。
このデータ通信(B)従量USIMカードを使う場合の料金は、データ従量プランの利用となり、まず基本料金300円がかかります。無料データ通信分は無く、1パケットからパケット単価0.084円の従量制です。当然パケット単価はデータ定額プランの2倍なので、こちらばかり使っていればデータ定額プランの比にならない青天井になってしまいます。
合計金額は?
毎月1000円必ずかかります。(必ず両方のSIMカードを契約しなければならない)
“データ通信(A)定額USIMカード”のみ使っていれば、月々4979円で使い放題となります。
“データ通信(B)従量USIMカード”のみ使った場合は、700円+使ったパケット数 * 0.084円 です。
Emobileのプラン
スーパーライトデータ |
1000円〜4980円 |
0.042円/パケット (無料分なし) |
バリューデータ |
2980円〜5980円 |
0.0105円/パケット (無料分 約22000円) |
ギガデータ |
3980円〜5980円 |
0.0105円/パケット (無料分 約84000円) |
データプラン |
4980円 |
完全定額 |
総合すると…..
Emobileのサービスエリアのみを利用するのであれば、SoftBankで契約した方がEmobileのデータプランより1円安くなります。つまり、変わりません。
万が一の場合に従量制でもSoftBankのサービスの恩恵を受けたいのであれば、SoftBankのPocket wifiです。ただし、SoftBankネットワークに接続する際は完全従量制。
もし、月々のデータ通信容量が約300MB以下の場合はEmobileのバリューデータプラン、約1GB以下の場合はEmobileのギガデータプランの方が、1000円〜2000円安く押さえられます。もし万が一それ以上利用してしまった場合でも、上限5980円で済むので安心ではあります。ただし、Emobileのサービスエリアに不満がある場合は却下となります。
そもそもPocket wifiがEmobileで既に販売されていて、SoftBankもEmobileのネットワークに相乗りする為、料金に大差をつけられないためこのような設定になっているのだと思います。それ以上に、この事でネットワークがまた遅くなるのではないかという気がします。ちなみに、ウチはEmobileのバリューデータを契約してしょっちゅうファミレスやファーストフード店でMacを広げて使っていますが、今のところ2980円で収まっています。