先日発表されたAppleの次期OS群、OS X Lion、iOS 5とMobileMeの後続となるサービスiCloudに関する情報が日本のAppleサイトでも公開されています。とはいえ、OS X Lion以外の詳細に関しては英語のサイトへリンクされていますが、興味のある方はいかがでしょう。
*掲載の情報は2011年6月8日現在のものです。
日本時間20011年6月7日の早朝、WWDC 2011でAppleから様々な新しいサービスとソフトウェアサービスが発表されました。
Mac OS X Lion
Snow Leopardに続く次期Mac OS XとなるLionが発表されています。販売方法はMac App Store経由で、価格は2600円(USD29.99)。1ライセンス購入する事で、所有しているMacハードウェア何台でもインストールする事ができるとの事で、複数台Macを所有しているウチにとっては嬉しい限りですね。さらに、Server機能に関してもAdd-Onという考え方で販売されるとの事。このブログもMac OS X Snow Leopard Serverで稼働していますが、アップグレードも簡単の様な気がしますね。
iOS 5
iOS 4の時の様に様々な新機能が搭載されるiOSのメジャーバージョンアップ、iOS 5も発表になりました。リリース時期は今年の秋。若干Androidっぽい感じもしますが今まで画面の真ん中に表示されていたPush Notificationが画面の上部に表示される様になり、Lock Screenでも詳しくNotificationを確認する事が出来る様になります。他にもWi-Fi及び3Gデータ通信を用いたメッセージングシステム「iMessage」も発表され、テキストメッセージ、写真、ムービー、場所、連絡先を異なるキャリアのiPhoneやiPadさらにiPod touchともやりとりする事が出来る様になります。そして待ちに待っていた「Reminders」というToDoアプリも追加になっており、後述するMobileMeに替わるiCloudやiCal, Outlookと連携して仕事リストの管理をiOSデバイス上で出来る様になるとの事です。他にもSafari, Photos, Cameraの機能強化、そしてMacやPCがなくてもiOS自体のバージョンアップを含めiPhone/iPad/iPod touchの全ての機能を使える様になるとの事です。やっぱり少しずつAndroidに近づいている印象はありますが、今に比べるとあきらかに便利になりそうですね。
iCloud / iTunes in the Cloud
現在のMobileMeのリプレースとしてiCloudも発表になりました。ストレージ容量5GBまで無料で利用する事が出来、カレンダー、連絡先、仕事リストなどのをクラウドで共有する事が出来る様になります。勿論、iOSデバイスだけでなくMacとも連携出来る為、複数所有しているApple製品上の情報を常に同一に保つ事ができるとの事です。情報だけでなく、Eye-Fiの様に写真をWiFi経由でアップロードして30日間クラウドに保存できる「Photo Stream」や、iTunes Storeで購入した楽曲をデバイスへ同期したり再ダウンロード出来る「iTunes in the Cloud」機能も提供されるとの事。MobileMeユーザーのウチとしては若干腑に落ちない感じもありますが、Mac/PCなしでiOSデバイス上のコンテンツをWiFi経由で色々と操作出来る様になるのは大変便利だと感じます。
Mac OS X Lionは7月、iOS 5は秋のリリースとの事なのでしばらく時間がありますが、Mac購入を考えている方はLionのプリインストールを待つのも良いかもしれません。そして、果たしてiOS 5のリリースタイミングで次期iPhoneも登場するのか気になるところですね。
以前よりMac上でWindowsアプリを動かすためParallelsを利用していますが、ライセンスの関係上1台のみにParallelsをインストールしていて、複数ある他のMacではWindowsアプリを動かしたくても動かせずにいました。
ところが、実家に設置しているMac Mini上でどうしてもWindowsアプリを動かす必要が発生し、色々探していたところ「Wine」というものにたどり着きました。この仕組みを使うと、Unixシステム上でWindowsの.exe拡張子ファイルを実行する事が出来るもので、何よりこれはWindows OSを必要とせず無料で利用する事が出来ます。
しかし、基本はLinux OS向けに開発が進められている様でMac OS Xで使うには多少の工夫が必要な様子。あまり時間がなかった為、Mac OS X上でより容易に導入できる方法を探した結果、「MikuInstaller」というWine同様無料のプロジェクトを発見しました。このMikuInstallerは前述のWineを同梱したMac OS X向けのアプリで、Windows用の実行形式ファイルやセットアップファイルをMikuInstallerのアイコンにドラッグ&ドロップするだけで実行してくれます。
早速試してみましたので簡単に説明してみます。
その1: MikuInstaller (.dmgファイル) をダウンロードして開く。
その2: 頻繁に使う事を考慮して、MikuInstallerをアプリケーションフォルダにドラッグ&ドロップしてインストール。
その3: Windowsアプリ (.exeファイル) をアプリケーションフォルダ内のMikuInstallerへドラッグ&ドロップ。初回は少し時間がかかる場合がありますが、しばらくしてWine上で動作するWindowsアプリであればMac OS Xのウィンドウとしてそのアプリケーションが起動して動作します。
と、思ったより簡単に導入でき、小規模なWindowsアプリであれば簡単に動作させる事が出来ます。ただし、現在公開されているMikuInstallerは2008年頃のリリースの為、同梱されているWineも古いバージョンとなっています。さらにWineを使えば全てのWindowsアプリが動作する訳ではない為、アプリによってはエラーが表示されて動作しない事があります。こればかりは仕方が無いかもしれません。
また、コマンドライン上で動作するアプリの場合、少しコツが必要かもしれません。少なくともウチが動作させたいアプリ tssplitter.exe はそのまま単純には動作しませんでした。
色々試した結果、tssplitter.exeは以下の方法で動作させる事が出来ました。
ターミナルを起動して、以下のコマンド。
/Applications/MikuInstaller.app/Contents/Resources/Wine.bundle/Contents/MacOS/wine <Winアプリへのパス/ファイル名.exe>
表示が複数行になっていても実際には1行です。例えば、HDDのルートフォルダにtssplitter.exeが置いてある場合、次の様になります。
/Applications/MikuInstaller.app/Contents/Resources/Wine.bundle/Contents/MacOS/wine /tssplitter.exe
もちろん、Windowsアプリに与えたい引数がある場合はスペースで続けて入力すれば引き渡す事が出来ました。
この事から、MikuInstallerに同梱されているWineの本体は、MikuInstallerのパッケージ内 ‘Contents/Resources/Wine.bundle/Contents/MacOS/wine’ に配置されている事が分かりました。
tssplitter.exeはfriioで録画した .ts ファイルから不要なデータを取り除く為に使おうと思っており、実際に録画したファイルを上述の方法で処理した結果正常に動作しました。今まではMac OS Xへ移植されたtssplitter_liteアプリを使っているのですが頻繁にエラーが発生する為、今後はWindows版のtssplitter.exeをWineで動作させて処理してみようと思います。
参考リンク:
MikuInstaller – sourceforge
WineHQ – Wine project
friio で地デジ録画 – Logon Blog
Friio 白 (デジタルハイビジョンテレビ アダプター 地上デジタル放送専用) – Amazon.co.jp
2011年5月18日、AppleからMac OS X, Snow Leopard と Snow Leopard Server向けにProKitアップデート バージョン7.0 がリリースされています。変更内容は以下の通りで、適用はソフトウェア・アップデートからOSの再起動無しに行う事が出来ます。
変更内容は以下の通り。
この ProKit アップデートにより、以下のような小さな問題が解決されます:
- ポップオーバースタイルのツールチップのサポートが改善されます。
- フォントの滑らかさのサポートが改善されます。
- メニューとサブメニュー間の不要な隙間の問題が解決されます。
- Final Cut Pro と Motion のカラーピッカーの漏れが解決され、タイムコードインターフェイスの安定性が向上します。
- 古いバージョンの Soundtrack Pro から素材を読み込む際の互換性が向上します。
- Logic Express および Logic Pro 内でスクラバーの外観の問題が解決されます。
- Motion 内で AppKit に関連するクラッシュが解決されます。
Final Cut Pro、Motion、Soundtrack Pro、DVD Studio Pro、iPhoto、Aperture、Final Cut Express、Logic Pro、MainStage、Logic Express および iAd Producer のユーザにこのアップデートをお勧めします。
Mac OS X Leopardから搭載されたバックアップの仕組み「Time Machine」。
OS標準機能として、USBやFirewireもしくはネットワーク上のディスク領域に自動的にバックアップを生成してくれる便利な機能で、ウチも所有している全てのMacで使っています。
ラップトップマシンの場合は使う時だけ電源を入れて、使い終わったら電源を切るというスタイルなので、1時間に1度のバックアップはちょうど良い間隔なのですが、24時間動きっぱなしのサーバーの場合少し頻度が高い様に感じていました。
特にサーバーとして稼働させているMacのバックアップ先がネットワーク上のディスク領域の為、1時間に1度必ずネットワーク越しに差分を見つけ出すためのデータのやり取りが発生します。バックアップ先のディスク領域も別のMacにUSB接続された外付けHDDのため、相手側のMacもネットワークとUSBが1時間毎に忙しいことになります。
特に実害はないのですが、Mac OS X Serverのサーバー管理でCPUとネットワークスループットのグラフを見た時に忙しそうに見えた為、もう少しバックアップ間隔を長く出来ないか調べてみました。その結果、defaultsコマンドを用いて設定を書き込む事でTime Machineのバックアップ間隔を好きな秒数に設定できる事が分かりました。
ターミナル (アプリケーション – ユーティリティ – ターミナル) を開き、以下のコマンドを実行します。環境によってパスワードを入力を求められるので、ログインしているユーザーのパスワードを入力します。
sudo defaults write /System/Library/LaunchDaemons/com.apple.backupd-auto StartInterval -int 14400
このコマンドによって、/System/Library/LaunchDaemons/com.apple.backupd-auto.plist 設定ファイル内に「StartInterval」という設定項目を書き込み、その値として「14400」秒 (4時間) を設定します。
つまり標準ではこの14400の個所が3600秒 (1時間)となっており、この数値を変化させる事でTime Machineがバックアップを作る間隔を変更する事が出来ます。
今の設定を読み出すには次のコマンドを用いる事が出来ます。
sudo defaults read /System/Library/LaunchDaemons/com.apple.backupd-auto StartInterval
これら2つを実行した時のターミナルのスクリーンキャプチャです。
Appleより2011年4月27日、Mac OS X Snow LeopardとMac OS X Snow Leopard Server向けにフォントアップデートが配信されています。
適用はソフトウェア・アップデートまたは こちら からダウンロードのみも可能です。なお、インストール後にMac OS Xの再起動が必要です。
変更内容は以下の通り。
Snow Leopard フォントアップデートにより、特定の OpenType フォントを表示およびプリントする際の問題が解決されます。このアップデートをすべての Mac OS X v10.6.7 ユーザに推奨します。
2011年4月15日、Safari 5.0.5と同時にMac OS X向けのセキュリティアップデート 2011-002 もリリースされています。
ソフトウェア・アップデートから適用出来ます。適用後にはMac OS Xの再起動が必要です。
なお、ダウンロードのみの場合はAppleのサポートページから可能ですが、OSのバージョンと種類によって異なるページからダウンロードする必要があります。
このアップデートによってセキュリティの向上が図られる様なので適用しておいた方が良さそうですね。
セキュリティアップデート 2011-002 をすべてのユーザに推奨します。このアップデートを適用すると Mac OS X のセキュリティが向上します。