iPhone: iCloudのカレンダーをExchange Serverのカレンダーに変更する時に気を付けたい点

今日、仕事のスケジュールをiPhoneでカレンダーに登録していた時に気が付いた事をエントリーにしてみます。

要約すると、「アラームが2つ登録されているiCloudのスケジュールは、アカウントをそのままExchange Serverに変更出来ない」という事です。詳しく書いてみます。

ウチはデフォルトのカレンダーをプライベート用のiCloudアカウントに設定しているのですが、その事をあまり気にせず仕事の会議の予定を作成しました。その時、とても大切な会議だったので、アラームを意図的に2つ設定しました。

  

後になって、職場のExchangeのアカウントでイベントを作るべきだった事に気が付き、Edit (編集) ボタンをタップしてカレンダーをiCloudからExchangeアカウントに変更することにしました。

 

この通り、Calendarの項目がiCloudアカウントの「Home」からExchange Serverアカウントの「Calendar」に変わっています。そして保存しようと「Done」をタップすると….

Doneのボタンが少し色が変わるのですが、待っても保存出来ません。いつまでもこの画面のまま。Cancelも出来ません。つまり、フリーズ状態です。
仕方が無いのでホームボタンを押してカレンダーAppを抜け、再度カレンダーAppを起動すると、真っ白な画面がしばらく表示された後に強制終了してしまいます。再々度カレンダーAppを起動するとCalendarの設定はiCloudアカウントのまま、編集前の状態に戻っていました。

原因は「Exchange Serverは2つ以上のアラーム設定が出来ない為」と仮定し、カレンダーのアカウントを変更する前に2つ設定されているアラームのうち一つを None (なし) に変更してから試してみました。

   

この通り、アカウント変更前にアラームを一つにしておくとちゃんと保存する事が出来ました。カレンダーのアカウントを変更した場合も、表示上はアラームは一つになっているのですが何故か正常に保存出来ない様です。

もし同じ現象で困っている方の解決の糸口になれば幸いです。

iPhone: 休日をiPhoneのカレンダーに表示する方法 (Google Sync)

iPhone, iPadには標準でカレンダーAppがインストールされていて、iTunes経由やネットワーク経由で同期して仕事やプライベートの予定を表示したり、手軽に曜日を調べたりする事が出来て便利。ところが、休日が表示されないので、仕事で会議の予定を立てるときや、休みの計画を練るときには少々不便かもしれません。App Storeには標準カレンダーAppを置き換える予定表アプリなどがありますが、せっかく標準で搭載されているAppを使わないのも勿体無い気がします。

そんなとき、Googleユーザーであれば追加費用無しで日本に限らず、世界各国の休日をiPhone, iPadのカレンダーに表示する事が出来ますので、紹介してみます。ウチはiPhone 3GSの頃から使っていましたが、最近iPhone 4やiPadが発売されてますますiOSユーザーが増加中なのでまとめてみました。参考にして頂ければ幸いです。

手順その1: Gmailアカウントの設定

持っているGmailアカウントをiPhoneに設定します。[設定] – [メール/連絡先/カレンダー]の画面でアカウントを追加すると、どの情報を同期するかをON/OFFする画面が表示されるので、忘れずカレンダーをONにしておきます。

詳しい設定方法は以前紹介した「iPhone: Gmailアカウントのセットアップ方法による違い – プッシュとフェッチ」のエントリーもご覧下さい。

手順その2: Googleカレンダーに休日を追加

この手順はMacないしはPCで行う必要があります。WebブラウザでGoogleカレンダーにアクセスします。作ったばかりのGoogleカレンダーは「マイカレンダー」に1つカレンダーがあるだけの状態だと思います。今回は、「他のカレンダー」に日本の祝日を追加してみます。

マイカレンダーの下にある「設定」をクリックします。カレンダーの共有設定や新しいカレンダーの作成が出来る画面ですが、中央あたりの右側にある「おすすめのカレンダーを検索」をクリックします。

すると、各国の休日カレンダーのリストが表示されます。名前順になっているので、下の方にスクロールして「日本の祝日」を探し出し、その行の右側にある「登録」をクリックします。ちなみに、表示を止めたい時は「登録解除」をクリックすればいつでも設定できます。登録したら画面上の方の「カレンダーに戻る」をクリックして戻ります。

すると、日本の祝日がカレンダーに表示されているはずです。余談ですが、休日らしい赤系の色に変更する事も出来ます。ただし、iPhoneには反映されません。

手順その3: iPhoneに休日のカレンダーを表示

いよいよ最後の手順です。まずはiPhone上でSarafiを起動し、「http://m.google.com/sync/」へアクセスします。
すると「未対応の端末です」と表示されてしまいますが、画面中央付近にある「言語を変更」をタップして、言語をEnglishへ変更します。
すると日本語ではありませんがiPhone用のGoogle Sync画面が表示されるはずです。

早速「Sign in with your Google Account」をタップして、ログインします。無事ログインできると、持っているデバイスのリストが表示されるはずです。複数台iPhoneを持っている場合(3G、3GS、4など)はこの様に全て同じ様に表示されてしまいますが、最終同期日時を元に選ぶか、全てに対して以降の設定をします。

ここで表示されている同期日時はメールやメインとなるマイカレンダーがiPhoneへ最終的に同期された日時を表しています。iPhoneにGmailのアカウントを作成し、カレンダーの同期をONにした時点で、マイカレンダーのメインカレンダーはiPhoneへ同期されている為です。

デバイスをタップするとMac / PCで表示した時の様に「My Calendars (マイカレンダー)」と「Shared Calendars(他のカレンダー)」がリストになって表示されるので、先程設定した「日本の祝日」にチェックを入れて右下もしくは右上の「Save」をタップします。

表示できるか確認

全ての設定は終わりました。後はiPhoneのカレンダーAppでちゃんと日本の祝日が表示される事を確認します。

追加したばかりの「他のカレンダー」は設定してあげないと表示されない場合があります。また、上述の作業直後はまだサーバー側で設定が反映されていない為か、時々表示されない場合がありますので、その時はしばらく待ってからiPhoneのカレンダーAppを起動して試してみます。

では、まずカレンダーAppを起動し、左上の「カレンダー」というボタンをタップし、表示するカレンダーを選択する画面に移ります。

見慣れない画面かもしれませんが、iPhoneのカレンダーAppは複数アカウントの複数カレンダーをそれぞれ表示と非表示の設定が出来ます。ウチの場合はMobileMeも契約しているので、GoogleカレンダーとMobileMeカレンダーそれぞれ異なる役割に使い、iPhone上ではその全てを表示しています。

この画面は、そのiPhoneに設定されているカレンダーを同期しているアカウント毎に、どのカレンダーを表示するか選択する画面です。最初、Gmailのセクションには「日本の祝日」は表示されていませんが、しばらくすると表示されました。カレンダーAppとGoogleのサーバーがネットワーク経由で通信をして、新しく同期できるカレンダーを見つけた為です。

試しに「日本の祝日」のみにチェックを入れて、右上の完了ボタンをタップします。すると、今日2010年9月20日であれば「敬老の日」と表示されますし、月カレンダーを見ると9月23日にも予定が入っているマークがついて、日本の祝日が「終日イベント」として参照できる様になりました。

もちろん、日常使っているカレンダーと「日本の祝日」カレンダー両方にチェックを入れれば全て一緒に見る事が出来ます。

日本以外の国の休日も同様に表示できます。また、休日だけでなくスポーツ関連のカレンダーとして、日本のプロ野球球団毎の試合日程などを参照する事も出来ますので、色々試してみてください。

なお、GoogleカレンダーとiPhoneとの間でデータ通信が発生します。パケ放題の対象ですが、データ通信をしたくないという方はご注意下さい。

iPhone: Gmailアカウントのセットアップ方法による違い – プッシュとフェッチ

iPhoneを使うようになるとちょっと慣れないのが「メール」の”プッシュ”と”フェッチ”の違い。MobileMeやYahooのメールを設定すると自動的に”プッシュ”となり、そのメールアドレスにメールが届くとiPhone上でメールアプリを開かなくても即座にサーバーからメッセージがiPhoneに届きます。ところが、”プッシュ”に対応していないメールサーバーのアカウントを設定すると、あらかじめ設定しておいた定期的な間隔もしくはメールアプリを起動したときにサーバーにメッセージを取りにいかないとiPhoneにメールが届きません。

ウチが分かりにくいと感じたのがGmailのアカウント設定。iPhoneの「設定」 – 「メール/連絡先/カレンダー」でアカウントを追加する際に “Microsoft Exchange” を選択した場合と “Gmail” を選択した場合で前述のメッセージ配信方法が変わってしまいます。ウチはこの事をGmailがiPhoneへの”プッシュ”に対応した時から知っていたのですが、最近iPhone 4を手に入れた会社の方がご存じなかったので詳しく紹介してみます。既にご存知の方も多いかもしれませんが、新たにiPhoneを使い始めた方の参考になればと思います。

「設定」 – 「メール/連絡先/カレンダー」画面

この画面は基本となるのでまず紹介しておきます。

「設定」- 「メール/連絡先/カレンダー」の画面です。アカウントを追加するには「アカウントの追加…」をタップします。データの取得方法は”プッシュ”になっていますが、あくまでも”プッシュ”を有効にしている場合はこの様に表示されるだけで、設定方法やサーバーの種類によってフェッチになる場合があります。

「アカウントの追加…」をタップするとアカウントの種類を選択する画面が表示されます。

アカウントの追加 – Gmail で設定した場合 = “フェッチ”

「アカウントの追加…」で”Gmail”をタップしてGmailのアカウントを設定してみます。

必要な情報を入力します。

  • 名前: 送信元として表示される名前
  • アドレス:  Gmailのアドレス
  • パスワード: Gmailのパスワード
  • 説明: メールのアカウント一覧で表示されるアカウントの名称

“次へ”をタップして設定を”保存”します。保存後、このアカウントが”プッシュ”か”フェッチ”かを見る為に「メール/連絡先/カレンダー」の画面から「データの取得方法」をタップし、一番下にスクロールして「詳細」をタップします。

この通り、“Gmail”をタップして設定したアカウントは”フェッチ”になります。つまり、Googleのサーバーからメッセージは自動的に配信されず、メールアプリを開くか設定した定期的な時間毎に取りにいく方式になります。

アカウントの追加 – Microsoft Exchange で設定した場合 = “プッシュ”

今度は「アカウントの追加…」で”Microsoft Exchange”をタップして設定してみます。

必要事項を入力します。

  • メール: Gmailのメールアドレス
  • ドメイン: Gmailの場合は gmail.com
  • ユーザ名: Gmailのメールアドレス (@gmail.comを含めて完全に入力)
  • パスワード: Gmailのパスワード
  • 説明: メールのアカウント一覧で表示されるアカウントの名称

“次へ”をタップするとなぜか同じ画面に戻ってしまいますが、今度は「サーバ」という項目が増えているはずです。

Gmailの場合、サーバには m.google.com と入力して再度”次へ”をタップします。さらに同期するアイテムの設定を確認したら”保存”をタップします。さて、今度もこのExchangeアカウントが”プッシュ”か”フェッチ”かを見る為に「メール/連絡先/カレンダー」の画面から「データの取得方法」をタップし、一番下にスクロールして「詳細」をタップします。

この通り、同じGmailのアカウントでも”Microsoft Exchange”で設定すると”プッシュ”になります

プッシュの実験

上述の方法で、Gmailで設定したアカウントとMicrosoft Exchangeで設定したアカウント、両方を用意してみました。

それぞれ”フェッチ”と”プッシュ”です。ちなみに、使っているGmailのアドレスはどちらも同じもの。

この状態で、MacやPCのメールアプリから別のメールアカウント(例えばMobileMeやYahooなど)を使って、このGmailに向けてメールを送ってみます。Exchangeの方は、若干の時差がある場合はありますが放っておけばiPhoneからメールの受信音が聞こえ、メッセージが配送されてくるはずです。

これに対して、Gmailで設定した方は定期的な時間にフェッチする設定になっていない限り、メールアプリ左下の”メールチェック”ボタンをタップしないと配信されてきません。試しに押してみると届いて未読メッセージ数が増えます。全”受信”はGmailとExchangeの両方が入っているので、2件未読になっています。

GmailをiPhoneで使うのであれば圧倒的に”Microsoft Exchange”で設定した方が便利だと思います。ただし、”プッシュ”は場合によってバッテリーを多く消費する場合があるので、メールを即座に確認する必要が無い場合や、受信する件数があまりにも多い場合は、Gmailで設定するか、Microsoft Exchangeで設定し”プッシュ”を無効にする方法もあります。

ところで、iOS 4.0へアップグレード後 Microsoft Exchange のメールアカウントの挙動がおかしい方はAppleのこちらのページも参考にしてみてください。