車の窓ガラスが凍るのはなぜか….

常夏のシンガポール在住中は経験した事が無かった車の窓ガラスが凍る現象。日本の冬は寒く、地域にもよりますが12月頃から2月・3月頃までは朝、寒い中凍り付いた窓ガラスを「ガリガリ」してから出掛ける事も多いですね。

しかし、なぜ窓ガラスが凍ってしまうのでしょう。ボディも凍っている事が多くあります。厳密には「凍っている」わけではなく、「霜が降りた」という状態。空気中の水蒸気が凍って車に降り注いでいるわけです。

風が弱く晴れている早朝は放射冷却が発生し、気温が約5℃の時、車の窓ガラスやボディの表面付近の温度は気温よりさらに数℃低い0℃以下になる事があります。すると、露点温度を下回る事でその周囲の水蒸気が昇華して氷の結晶になり、フロントの窓ガラスやボディの表面に降り注いで凍り付いてしまうわけです。

よって、放射冷却が働かない「曇りの朝」「風のある朝」には窓ガラスもボディの凍り付いていないわけです。また、屋根付きのガレージに駐車している車の窓ガラスやボディは凍らないですね。

対策としては、屋根付きガレージを用意するか、常に窓ガラスの表面に風が流れている状況に置いておくか。茶畑にはコンクリート柱の上についた扇風機が地表に向けられていますね。これはつまり、茶畑の土の表面に霜が降りない様にする為の工夫なのですから、同じ様に車の表面にも風が常に流れていれば霜は降りないはずです。

とはいえ、現実的には借りている駐車場にガレージを設置する事も、扇風機で常に風を作り出す事も出来ず。寒い中「ガリガリ」するのを我慢するほかなさそうです。